Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

くろだじょすい

黒田如水

吉川 英治

Lisez 黒田如水 (くろだじょすい) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 163 639 caractères · 325 écrans

Aozora Bunko

二

「いま殿のお手許へ御状が着きました。それに依れば、滝川、明智、丹羽の諸将に、荒木村重の一軍をも加え、すでに当所へ向けて、立たれておるようです。――信長公のご嫡男信忠様をも加えられて」

「それで、やや安堵です。安土の評議、いかがあろうかと案じていたが」

「いや、安堵とはまいりますまい。困難はむしろこれからのように思われる」

「……と、仰せられるは?」

「丹羽殿といい、明智、滝川、佐久間などの諸将といい、みな一方の大将として自負するところ強く、わが殿の指図をうけ、その指揮下に動くは、内心快しとせぬ方々ばかりではないか。そこに統率のご困難が生じて来るのではないかと思われる」

四月である。山中の春は遅く、いまが鶯のさかりであった。

二

心と心の交わりは、そこに一壺の酒を置かなくても、話に倦むことを知らなかった。折々、どこからか舞って来る山桜の花びらを縁先に見つつ、終始、ふたりの話は軍事に限られていたようであったが、やがてふと、半兵衛重治からこう訊ねた。

「先頃は、度々のご戦功に依って、筑前様から名馬書写山をご拝領になったそうですが」

「されば、過分なご恩賞でした。けれど、それがしの功はまったく部下の働きに依るもので、家臣の中の母里太兵衛にふたたび授けてしもうたので、殿には、何と思召されているやら、実は、恐れ入っているわけです