Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さんごくし
三国志
吉川 英治
Lisez 三国志 (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 161 356 caractères · 323 écrans
三
玄徳の帷幕には、かならず有能の士がいて、軍配をとっているにちがいない。何でそんな常套手段に乗りましょうや」
忠言すると、曹仁はいよいよ意地になって、
「ご辺のように、そういちいち物怯じしたり疑いにとらわれるくらいなら、初めから軍はしないに限る。ご辺も武将の職をやめたらどうだ」と、痛烈に皮肉った。
三
彼の揶揄に、李典は一言、
「自分がおそれるのは、敵が背後へまわって、樊城の留守を衝くことだ。ただ、それだけだ」
と、あとは口を緘して、何もいわなかった。
曹仁は、その晩、夜襲を敢行した。けれど、李典の予察にたがわず、敵には備えがあった。
敵の陣営深く、討ち入ったかと思うと、帰途は断たれ、四面は炎の墻になっていた。まんまと、自らすすんで火殺の罠に陥ちたのである。
さんざんに討ち破られて、北河の岸まで逃げてくると忽然、河濤は岸をうち、蘆荻はみな蕭々と死声を呼び、曹仁の前後、見るまに屍山血河と化した。
「燕人張飛、ここに待ちうけたり、ひとりも河を渡すな」と、伏勢の中で声がする。
曹仁は立往生して、すでに死にかかったが、李典に救われて、からくも向う岸に這い上がった。