Classiques japonais avec furigana
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さんごくし
三国志
吉川 英治
Lisez 三国志 (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 161 356 caractères · 323 écrans
奥の閣からは二夫人が楚々たる蓮歩を運んで出迎える。服装こそ雑多なれ、ここの山兵もきょうはみな綺羅びやかだった。大将張飛も最大な敬意と静粛をもって、出迎えの兵を閲し、黄旗青旗金繍旗日月旗など、万朶の花の一時にひらくが如く翩翻と山風になびかせた。
玄徳以下、列のあいだを、粛々と城内へとおった。
「あの君が、これからの総帥となるのか。あの人が、関羽というのか」
通過のあいだに、ちらと見ただけで、兵卒たちの心理は、その一瞬から変った。もう古城の山兵でも烏合の衆でもなかった。
楽器の音は、山岳を驚かせた。空をゆく鴻は地に降り、谷々の岩燕は、瑞雲のように、天に舞った。
まず何よりも、二夫人との対面の儀が行われた。関羽は、堂下に泣いていた。
夜は、牛馬を宰して、聚議の大歓宴が設けられた。
「人生の快、ここに尽くる」
関羽、張飛がいうと、
「何でこれに尽きよう。これからである」と、玄徳はいった。
趙雲、孫乾、簡雍、周倉、関平などみな杯を交歓して、
「これからだっ! これからだっ!」と、どよめき合った。
使者をうけて、汝南の劉辟と都もやがて馳けつけ、賀をのべてさていった。