Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
うえすぎけんしん
上杉謙信
吉川 英治
Lisez 上杉謙信 (うえすぎけんしん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 129 102 caractères · 256 écrans
千曲の水の岐れが、淙々と近くを流れている。過ぐる日の大戦に、味方はどこで苦戦したろうか。郷党の知己、縁者、誰の兄、誰の弟と、思い出さるる幾多の面々は、どこに戦い、どこに討死したろうか。
思いめぐらしていると、陽の沈むのもいつか忘れてしまう。そしてひしと、
「ここに骨を埋めた三千のいのちを、犬死とさせてはならない」
斎藤下野は胸に誓わずにいられなかった。そして居るに堪えなくなったように、急に馬の背へ回って、供の人々へ呼ばわった。
「おういっ。行こうぞ。陽が暮れかけた。……先へ参るぞ」
人々は野に散らかっていた。その影を見まわすと、或る者は、石を積んで塔を作り、或る者は鎧のちぎれや兜の鉢金などを寄せ、花を折って、供養していた。――だが、不意にわれに回ると、石も捨て、花も捨て、思い思いにみな斎藤下野の馬のまわりへ駈け寄って来た。
静夜
たれ様の御次男も、さすがによい死方をなされたそうな。
あの家の御主人も、比類ない働きして、見事な戦死をお遂げなされたとか。
遺るお家族の人々も、さだめし肩身がお広かろう。日頃のおたしなみの程も窺われる。次の戦にはあやかりたいものよ。