Classiques japonais avec furigana
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ちめいのけんきゅう
地名の研究
柳田 国男
Lisez 地名の研究 (ちめいのけんきゅう) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 176 308 caractères · 347 écrans
一四
農事の進歩か農民の手腕かいずれにしても他に優るものがあったと見られる。しかもこうして字の名になっているということは、その他の地域がまだ永く、年々の毛見を必要としたことをも意味するのである。
一四
県下交通の変遷に関しても、地名はかなり豊富な資料を包含しているらしいが、自分は時間が足りなくて、その点までは書き抜くことができなかった。前に申した竹の花・竹の腰等の他に、一つ二つ気のついた点をいうと、この地方だけに多く出逢うゴウドという地名は古い。美濃の川渡などは大往還の駅であって、すでに『太平記』以前から知られている。尾張・三河のものはすべてが官道の上にあるわけでもないが、その数が非常に多く、文字も強戸・郷戸・神戸・顔戸などとでたらめな字が使ってある。正しくは川処とでも書けばよいのであろう。カワは土地によって井戸または泉を意味し、元は必ずしも大きな水流のことでなかったらしいから、今でも奥羽各地で家々に近い物洗い場、または水汲み場をカワド・カードという方が古いかと思うが、この地方のカワド・ゴードはとにかく交通の衝のことであった。近世はもちろん渡舟があるが、以前は多分徒渉場であって、旅人はここに来て多少の身づくろいをしたことは、野口・坂元も同じであった。