Classiques japonais avec furigana
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ちめいのけんきゅう
地名の研究
柳田 国男
Lisez 地名の研究 (ちめいのけんきゅう) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 176 308 caractères · 347 écrans
三四 イナカ
降って『続左丞抄』に採録した建久六年の若狭の国富保の文書などには、前には田三十四町一反余の内訳、見作(現作)二十五町三段余、田代八町八段余とあり、後には同じ数字を再起して、見作田何程、荒何程としてある。要するに開けば水田になるべき地のことと考えられる。その田代が今はたいてい開かれて一区の村里の名になっていることは、以前その下流または隣接地に本村などがあって、早くから水田適地としてこの地に着目していたのを人口が増すにつれて開作に手を下したということを意味し、多くの田代がずいぶんの山奥にあるのは、今日でも北海道・樺太の新村で米を栽培したがると同一の人情で、水の手の乏しい高地を拓くに至り、いよいよ米作の希望を痛切にした結果が、地名となって残ったものと思う。しこうしてその田代に接近して存する軽井沢が、負搬してまでも道路を求めた人間移動の流れの溝口を意味するとすれば、これだけでも昔の田舎の生活が偲ばれる。伊豆の今一つの田代などは、源平時代にすでに狩野氏の分家が入って住んでいた。
三四 イナカ
田舎という語の最も古く顕われたのは『日本書紀』垂仁天皇の二年、意富加羅国王の子都怒我阿羅斯等の伝説である。