Classiques japonais avec furigana
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ちめいのけんきゅう
地名の研究
柳田 国男
Lisez 地名の研究 (ちめいのけんきゅう) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 176 308 caractères · 347 écrans
一村に幾つもある所がある。このビュウが新開ないしは切添を意味することは今日でもあの地方の人は知っている。ただ何ゆえに新開地を別府と申すかという説明はやや複雑である。予の考えたところではビュウは今日は別府と書くが本来は別符である。符とは太政官符すなわち太政官の発した特許状を意味している。荘園の新立は必ず官符の力によったものであるが、主たる荘園のすでに十分繁栄して後に第二の官符によって附近の山野を拡張開墾するのが別符である。すなわち追加開墾特許状を意味し、さらにこれによる開墾地を意味している。追加開墾地は一段成功の困難なるものと認められ、条件はいっそう寛大にしてあったかと思う。荘園制度の初期には開墾の追加は一々別官符を必要としたために、後世領主が自己の権内において荘内の空地にこれを許す場合でも、やはりその事業を別符といったのである。元来村の戸口に比較して素地の広い場合に、条件を寛大にして新田を奨励するのは元は平民一般の競争を誘うためであったのだが、人間は今も昔も同じことで、利益があれば勢力者がこれを壟断するのは珍しくない。事実においてその別符も社寺または領主の近親重臣輩の抱地になって百姓は依然として普通の重い下作料を出した。