Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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ちめいのけんきゅう

地名の研究

柳田 国男

Lisez 地名の研究 (ちめいのけんきゅう) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 176 308 caractères · 347 écrans

Aozora Bunko

ゆえにその両側に川と独立して多くの潟ができたのである。そこでなお少しく北海の諸国の潟の成立について考えてみて、それから横須賀という地形に説及ぼしたいと思う。

天橋立という語は、小式部内侍を始め多くの人が歌に詠んだほかに、『釈日本紀』に引用した『丹後風土記』の文にも見えているが果して今の地を指した地名か否かは疑いがある。それはハシダテといえば梯を立てたような嶮しき岩山をいうのが常のことで、その梯が倒れて後にこれを橋立というのは不自然なるのみならず、『風土記』に大石前とあるのが今と合わぬ。これはむしろ湾の外側の岩山のことであったのを、名称と口碑とがいつか湾内の砂嘴に移って来たものと見られる。現在の橋立の名前としては、今では山上の寺となっているところの成相の方が当っている。しかしずいぶん有名な語になったものだ。加賀江沼郡の橋立村なども、百二三十年前までは黒崎から西北に、海中へ二百間ばかりも突き出した懸崖の石崎であったゆえに、それが崩壊して後までも地名となって残っている。同じ丹後の中でも、但馬に接した久美浜の入江などは、規模が総体に宮津湾口のものより大きいにもかかわらず、偏鄙で見に来る人が少ないばかりに、土地の人までが遠慮をして小天橋などと名乗っている。