Classiques japonais avec furigana
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ちめいのけんきゅう
地名の研究
柳田 国男
Lisez 地名の研究 (ちめいのけんきゅう) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 176 308 caractères · 347 écrans
ハエというのも中国・四国の海辺で、弘く暗礁を意味する語である。また同郡江崎村の条「うそ越の岬より六町ほど沖寅卯の方に当りて中ぐりと申す瀬ばえ、広さ竪横ともおよそ四五十間も御座候。沖合船乗りまわしの義は、西北風ともに障りなく御座候云々」。大津郡津黄村のところには「畠島の東にせまたはぐりとて、平波の時は浪の底にて見えざる瀬あり。波荒き時は白浪立つ。漁船乗廻等に気をつくべき場所なり」ともある。暗礁を意味する瀬という語も、またハエという語もともにこの地方に存しているのは注意すべき事実である。『太宰管内志』には、筑前糟屋郡の海上、吾瓮島の東南一町に、洞島一名はなぐりと称する周約六十間、高さ十間ほどの立岩あることを載せ「山は皆立ちたる岩なり、方なる柱を立て並べたるがごとし」とある。すなわちこのグリは隠れ岩ではないのである。ハナグリのハナは多分は突出の意味であろうに、安芸か備後かのある山村の雨乞石にこの名があり、牛の形をした霊石の鼻に当る部分の穴に、綱を通して強く牽けば雨が降るゆえに、鼻繰石という説明もあったかと記憶する。九州には右のほかにも単に地上の石をグリと呼んだ例がある。