Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みやもとむさし
宮本武蔵
吉川 英治
Lisez 宮本武蔵 (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 809 caractères · 369 écrans
お甲という女の性質がよくわかってからは、お甲と同棲しているうちから、心はお通へもどっていたのだった。やがてあの「よもぎの寮」と呼ぶお甲の家を、ていよく突き出されたような形で出てしまってからは、よけいにお通を思うことが多かった。
その後また、よく洛内の侍たちの間で噂にのぼる宮本武蔵なる新進の剣士が、むかし友達の「武蔵」であることを知ると、又八はじっとしていられなかった。
(よしっ、俺だって)
彼は酒をやめた。遊惰な悪習を蹴とばした。そして次の生活へかかりかけた。
(お甲のやつにも、見返してやるぞ。――見ていやがれ)
だが、さしずめ適当な職業は見つからなかった。五年も世間を見ずに、年上の女に養われて来た不覚のほどが、はっきり身に沁みて分ったが、遅かった。
(いや、遅かあない。まだ二十二だ。どんなことをしたって……)
と、これは誰にでも起せる程度の興奮だったが、又八としては、眼をつぶって運命の断層をとび越えるような悲壮をもって、この伏見城の土木へ働きに出たのだった。そしてこの夏から秋までの炎天下で、自分でもよく続いたと思うほど労働をつづけていた。
(おれも、一かどの男になってみせる。