Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みやもとむさし
宮本武蔵
吉川 英治
Lisez 宮本武蔵 (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 809 caractères · 369 écrans
これは船頭の当然な怒号だった。おどり上がって美少年の胸ぐらにぶら下がったのである。
頑丈な船乗の体も、美少年のまえに正当に立つと、ぶら下がったという言葉がおかしくないほど、背も骨ぐみも、段ちがいに美少年のほうが逞しくて立派だったのである。
「おまえこそ、何するのだ、飛び道具で、無心の小猿を撃ち落そうとしたろう」
「そうだ」
「不届きではないか」
「なぜッ。――断ってあるぞ、おらの方では」
「どう断った?」
「おめえは、眼がねえのか、耳がねえのか」
「だまれ、こう見えても、わしは客だ、わしは武士だ。船頭風情の身をもって、客よりも高い場所に突っ立ち、頭の上からあのように喚いたとて、侍が、答えられるか」
「いい抜けを吐ざくな。そのためにおらは何度も断ってある。その断りかたが気にくわねえにせよ、なぜ、おらが立つ前に、あちらの客衆が迷惑したのを、黙りこくって、知らぬふりしていさらしたのじゃ」
「あちらの客衆とは――おおあの幕の中で先刻から博戯をしておった町人どもか」
「大口をたたくな、あの客衆は、並の客衆よりは、三倍も高い船賃を出してござらっしゃる」
「いよいよ不埒な町人どもだ、衆人の中で、大びらに金を賭け、酒の座を気ままに占め、わが物顔して、この船中に振舞っている様子、面白くない人間どもかなと眺めていたのじゃ。