Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lisez 火星兵団 (かせいへいだん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 307 889 caractères · 618 écrans
火星人の番兵か誰かが、扉のかぎをかけ忘れて、どこかへ行ってしまったらしい。
「こいつはしめた。しからば、まっぴらごめんと、中へ入ってみるか」
佐々刑事は、およそ世の中に、恐しいというものを知らない人間だった。だから扉があいておれば、後のことはたいして心配しないで、のこのこはいって行く彼だった。
佐々刑事は、丸木と同じような姿をして、火星のボートの入口から中へはいりこんだ。
誰もいない!
「おやおや、誰もいないぞ。どうしたというのかなあ」
佐々刑事は、あたりをぐるぐる見廻しながら、しばらくそのへんを歩き廻った。がらんとした部屋で何もない。
そのうちに、彼は何の気なしに、扉に手をかけて動かしてみているうちに、どうしたはずみだったか、扉が、ぐうっと動き出して、やがてばたんと音を立てて閉まってしまった。
「あれっ、扉が閉まったぞ」
と、佐々刑事は、扉のところへ行ってハンドルを握り、扉をあけにかかった。
ところがハンドルは、どうしたものか、右にも左にも、廻らなかった。したがって、扉はしまったきりで、あかないのである。
あたり前の人間なら、このへんで顔色を変えて、おどろくところであるが、さすがは佐々刑事である。