Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいにのせっぷん

第二の接吻

菊池 寛

Lisez 第二の接吻 (だいにのせっぷん) de 菊池 寛 (きくちかん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 121 960 caractères · 247 écrans

Aozora Bunko

この思い切りのよいのが、村川には恐ろしかった。彼女は、今宵の接吻一つで、村川を完全に占有しているつもりでいるのであろう。

京子に離れると、村川はあらゆる精気が抜けた人間のように、ベッタリ四阿の縁に腰をついた。今日の失策の恐ろしさが、全身にしみわたってくる。一番、恐ろしいことは、倭文子が、自分と京子と話しているのを、どう思ったかということである。もし倭文子が、ちょっとでも京子の言葉を立ち聞きしたならば、彼女はきっと身震いをして、自分から離れ去るだろう。

倭文子にどんな結果を及ぼすか、それが一番恐ろしかった。倭文子さえ、自分を離れないでくれれば、京子に誤って与えた恋愛の約束手形の無効を通告することだって、やってやれないことはないと村川は思った。

彼は、京子が去るのを待って、倭文子が約束通り、来てくれはしないかと思ったのだが、彼がわざわざ持って来た時計は、もう十時半を廻っている。倭文子が、この辺に今までさまよっている訳はなかった。彼女は、遠くから村川と京子との姿を見つけると、猛犬の姿を見た兎のように、胸をとどろかせて、いっさんに自分の部屋に帰ったに違いなかった。