Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Leggi 源頼朝 (みなもとよりとも) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 306.118 caratteri · 613 schermate

Aozora Bunko

「何せい、ご不愍なことだ。何とかお命を助けておあげ申したいが」

密かに宗清は苦慮していた。いや、思案ばかりでなく、そのよい相談相手として、自分の主人尾張守頼盛の母公にもあたれば、また清盛の義母にもあたるちょうどいい手づるの御方として――池の禅尼へも内密に縋っている。

禅尼は大の仏教信者だし、それに慈悲ぶかいお人とはかねがね聞き及んでいるので、数日前に主人の消息を携えがてら伺って、あれこれと、頼朝のうわさを持ち出すと、禅尼には、

(あわれな者よの)

と、涙さえうかべ、

(起臥の様はどうじゃ。気だてはどうか)

と、それからそれへと聞きたがるので、宗清は自分の思いのまま話すと、

(そうか)

と、深く息しておられた。

するとその翌日、日ごとに詣る寺院の帰り途とかで、ふいに子の頼盛が留守屋敷に立ち寄った。

元より公ではないが、そっと頼朝をご覧になった。そして頼朝へ菓子など与えて帰られた。

(この尼が、十七年前に亡うた子の右馬助家盛に、頼朝は瓜二つともいいたいほどよう似ておる。右馬助がもし生きてありなばと、そぞろ思い出されて、涙がこぼれてならなんだ)

とはその後、宗清が泉殿へ伺った時の禅尼の述懐であったが、さらに、