Classici giapponesi con furigana
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みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
Leggi 源頼朝 (みなもとよりとも) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 306.118 caratteri · 613 schermate
三
――時政は妻の牧の方へ、
「先からこのように挙式を急いできたが、山木兼隆なら政子の聟としても恥かしくはあるまい。もう年明ければ、彼女も二十一。自分でもそろそろ焦心ってもおろうから、こんどの縁談には、否やはあるまいと思う。……ただ、婚儀の準備だが」
と今、山木兼隆から来た手紙を示し、にわかに、その日取やらまた、妻の意見など、同時に求めていた。
後添いの牧の方は、当然、義理の仲の政子へ、わが子以上の親心をもって臨もうと努めていた。
「目代の山木様なら、よろしいご縁組とぞんじますが、もうそんなにまで、お進みになっているお縁談なのでございますか」
「京都から帰る途中、山木殿と一夜、旅舎で落合った折、何かのはなしから、政子のうわさが出て、山木判官には、前々から密かに政子を妻にと望んでいたという述懐だ。――然らば、妻につかわしてもよいと、即座に、取極めたはなしなのだ」
「……まあ。でははっきりと、お約束なされましたので」
「なにをいう。帰るとすぐ、そちの耳へも入れてある筈」
「けれどもそんな急のおはなしとは、思いも寄りませんでしたから」
「では、どんな事と、思うていたのか」