Classici giapponesi con furigana
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Leggi 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 511.765 caratteri · 1011 schermate
「ソレ、ゆるすといえばすぐにまた甘えてくる。さようなことはどうでもよい、おまえにはまた一ついいつけることがある。ほかでもないが、これから富士の人穴へいって、そこに住みおる和田呂宋兵衛という賊のかしらに会うのじゃ。しかし容易なことでは、かれにうたがわれるから、あくまでおまえは子供らしく、いざとなったらかくかくのことをもうしのべろ……」
と居士はあかざの杖をもって、なにかこまごまと書いて示したりささやいたりして旨をふくませたのち、
「よいか、そこで呂宋兵衛が、うまうまとこちらのことばに乗ったとみたら、そくざに、五湖の白旗の宮におわす、武田伊那丸君その余のかたがたにおしらせするのじゃ、なかなか大役であるからばかにしないでつとめなければなりませんぞ」
「かしこまりました。ですけれどお師匠さま」
「鷲がいないというのであろう。いまほんもののクロを呼んでやるから、しばらくそのへんにひかえていなさい」
「ハイ」
竹童はそこでやっと落着いて、あたりの景色を見直した。ところでここはいったいどこの何山だろう?
いま、さしもの豪雨もやんで、空は瑠璃いろに澄んできたが、眼下ははてしもない雲の海だ。