Classici giapponesi con furigana
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Leggi 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 511.765 caratteri · 1011 schermate
三
と、龍太郎もうなずいて、他の者の同意をたしかめたうえ、けつぜんと、徳川がたの使者にこたえた。
「ご提示の定書、いかにも承知いたした」
使者は一礼して、
「さっそくのご承引かたじけなくぞんじます」
と、いったが、いまの書きつけをさしだして、
「では、この試合の部門に、なにびとがなんの立合いにご出場になるか、流名とご姓名とを、正直にお書き入れねがいとうござる」
「あいや、われらもとより浪々無住のともがらである。名のるほどの姓名流名を持ち合わせておらぬ者ゆえ、さいぜん申したとおり、文殊とでも大日菩薩とでも、いいようにお書き入れください」
「大講会の規として、そうはまいりませぬ。ご本名をお認めなきうちは、これを諸侯の控え所へ伝令することもならず、ご奉行としても、役儀がら試合を命じるわけにもゆきませぬ」
「どうしよう、忍剣」
と、龍太郎は、また一方へ相談を向けた。
「そうだな、われわれはどうなっても、いっこう仔細はないが、まんいち若君にごめいわくがかかってはならぬし……」
「しかし、大講会三日のあいだは、血を見ることをゆるさぬ誓いがある。かまわぬから本名を記してやろうじゃないか。