Classici giapponesi con furigana
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Leggi 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 511.765 caratteri · 1011 schermate
二
二
武田伊那丸、小幡民部、そのほか帷幕のものが、いまなお白旗に陣をしいて、しきりにあせっているわけは、和田呂宋兵衛の所在が、かいもく知れないためであった。
人穴城という外廓は焼けおちたが、中身の魔人どもはのこらず逃亡してしまった。丹羽昌仙、吹針の蚕婆、穴山残党の佐分利、足助の輩にいたるまで、みな間道から抜けだした形跡。しかも、落ちていったさきが不明とあっては、真に、この一戦の痛恨事である。
「そこできょうも、咲耶子さまをはじめ忍剣もわれわれ三名も、八ぽうに馬をとばし、木の根、草の根をわけてさがしているところだ」
――と龍太郎からはなされた竹童は、聞くとともに、こともなげにのみこんで、
「では龍太郎さま、この竹童が、ちょっと、一鞭あてて見てまいりましょう」
「ウム、なにかおまえに、成算があるか」
「あてはございませんが、そのくらいのことなら、なんのぞうさもないこッてす」
「いや、あいかわらず小気味のいいやつ、ではわかりしだいにその場所から、この狼煙を三どうちあげてくれ、こちらでも、その用意をして待つことにいたしているから」
「ハイ。きっとお合図もうします。じゃ蔦之助さま、小文治さま、これでごめんこうむりますよ」