Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おれはにじゅうめんそうだ

おれは二十面相だ/妖星人R

江戸川 乱歩

Leggi おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 194.415 caratteri · 391 schermate

Aozora Bunko

壁から手が

壁から手が

手錠をはめられた二十面相は、ふたりの警官にまもられて、護送自動車にのりこみました。四角な箱型で、出入り口のドアはうしろについています。あかりとりの小窓ばかりで、外をながめるような窓はありません。

片がわが、たてにながいいすになっています。ふつうの護送車は、両がわにいすがあるのに、これは片がわにしかありません。

ふたりの警官は見なれない護送車だとおもいましたが、運転席にはふたりの制服警官がのっていて警視庁の車にちがいないので、べつにあやしみもしません。二十面相をまんなかにはさんで、そこに腰をおろしました。

護送車が出発して、五分も走ったとおもうころ、おそろしいことがおこりました。

ふたりの警官が、腰かけているうしろの、窓のない鉄板の壁から、ヌーッと四本の手が、あらわれたではありませんか。

鉄板の人間の首の高さぐらいのところに、よこにずっと、すきまができていて、ちょうつがいで、ふたがさがっているのです。そのふたを、なかのほうへ、もちあげて、ひらいたすきまから、四本の手が、ふたりの警官の首のあたりへのびてきたのです。

この護送車は、片がわの壁が、人間がかくれるほど、あつくできていたのです。