Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しょうせつ ほととぎす

小説 不如帰 

徳冨 蘆花

Leggi 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) di 徳冨 蘆花 (とくとみろか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.742 caratteri · 256 schermate

Aozora Bunko

彼はまた従来金には淡白なる武男が、三千金のために、――たとい偽印の事はありとも――法外に怒れるを怪しみて、浪子が旧き事まで取り出でてわれを武男に讒したるにあらずやと疑いつ。思えば思うほど疑いは事実と募り、事実は怒火に油さし、失恋のうらみ、功名の道における蹉跌の恨み、失望、不平、嫉妬さまざまの悪感は中将と浪子と武男をめぐりて焔のごとく立ち上りつ。かの常にわが冷頭を誇り、情に熱して数字を忘るるの愚を笑える千々岩も、連敗の余のさすがに気は乱れ心狂いて、一腔の怨毒いずれに向かってか吐き尽くすべき路を得ずば、自己――千々岩安彦が五尺の躯まず破れおわらんずる心地せるなり。

復讎、復讎、世に心よきはにくしと思う人の血をすすって、その頬の一臠に舌鼓うつ時の感なるべし。復讎、復讎、ああいかにして復讎すべき、いかにしてうらみ重なる片岡川島両家をみじんに吹き飛ばすべき地雷火坑を発見し、なるべくおのれは危険なき距離より糸をひきて、憎しと思う輩の心傷れ腸裂け骨摧け脳塗れ生きながら死ぬ光景をながめつつ、快く一杯を過ごさんか。こは一月以来夜となく日となく千々岩の頭を往来せる問題なりき。