Classici giapponesi con furigana
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Leggi 江戸三国志 (えどさんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 577.271 caratteri · 1141 schermate
そして親分との約束もあるから、ひとまず、上総の木更津あたりで、みんなの来るのを待ち合せている考えだが」
「じゃ、おれも、きっとそこで落合うから、かまわず先を急いでくれ。何しろ、足に怪我をしちゃ、かえっておめえの足手まといだ」
そう言われても、まだ新助は去りかねていましたが、そのうちに、捕手の提灯と人影が近づいて来ても、まだ秦野屋が腰を上げようとする気振りもなく、
「さ、かまわずに行ってくれ。おめえと一緒に居ちゃ、かえっておれも逃げにくい」
と手を振っていなむので、ではとぜひなく、後日の会合を約して、四ツ目屋の新助とお蝶のかごは、木賊谷をくだって山つづきの深くへ影を消しました。
あとで九兵衛は、ケロリとした顔で立ち上がって、ふところから、手拭でくるんだ仮面を出して見ながら、
「さアて、これからどういう寸法にしようか」
と峰を辿って、もと来た方へ引き返して行く。
だが、べつだん足を痛めたような様子も見えません。
「オオ、火が上がったぞ」
そして。
鼻寺の伽藍が、すぐ真下に見えるところまで来ると、彼は、手にしていた洞白の鬼女仮面を顔につけて、そこに仆れてある石仏の背なかへ腰をかけ、