Classici giapponesi con furigana
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Leggi 江戸三国志 (えどさんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 577.271 caratteri · 1141 schermate
馬春堂日記
察するところ、永らく熱海へ行っていた月江が、次郎、おりんを連れて帰ることになり、その前ぶれの手紙を見て、ここまで折角迎えの乗物を用意して来たものが、何かの間違いで行きちがいとなって、待呆けているものとみえる。
そういう内容は分りませんが、話のうちに、御隠家というのをチラと耳にとめたので、万太郎ツカツカとその前へ寄って来て、
「あいや、突然失礼ではあるが、少々ものをおたずね申したい」
と、こころもち笠を下げて、
「当所武蔵野の山尾根に、高麗村と申す部落がある由でござるが、絵図にも見当らず、詳しい方角も知らず、当惑いたしておるところ、お見うけすれば方々には、その地方のように察しられる。何と、御存知ならば道案内を頼みたいと思うが御承知下さるまいか」
「高麗村のだれをおたずねなさるのか」
「御隠家とか申す、狛家の主人に会いにまいる」
「ふむ……?」
と、一同は目と目を見合って、
「してまた、どういう御用向きで」
「先頃さる者が、目白の石神堂へ取落とした品、それを高麗村のお使いが持ち去ッたと聞いた故、取戻さんと存じました」
「その品物というのは」
「身にとって大切な、洞白の仮面と古帖一冊」