Classici giapponesi con furigana
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みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
Leggi 源頼朝 (みなもとよりとも) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 306.118 caratteri · 613 schermate
昨年もおととしも、莫大なご寄進をいただいておるに」
「どういたしまして、自分に取って、このお社は、生命の守りの神。――思い出してもぞっとしますが、おととし天狗に会いました時は、すんでに一命もなかったところを、お助けにあずかりましたので、こんな寄進ぐらいは、ご恩の万分の一にも足りはいたしません」
「まったく、あの時は、えらい目にお遭いじゃったな」
「半夜ぢかくも、二丈もある樹の空に吊るされていたなんて、まったく生れて初めてでございましたよ」
「誰だって、あのような覚えはあるものじゃない。……だがの、あの後ですぐ、六波羅衆が天狗狩をやって、麓の河原に、たくさんな打首を梟けて、幾日も曝してあったが、その中には相貌も変って、慥とも知れぬほどにはなっていたが、この辺の山に住む炭焼の男や、猟師などの、見たような顔もあった。誰ともなく、あれは天狗ではない、源家の義朝様の旧臣どもじゃなどと沙汰する者もあったがの……。某許が僧正ヶ谷で出会ったというのは、いったい天狗か、残党か、何であったのじゃろな」
「どうしてどうして、人間ではございませんよ」
吉次は、大げさに打消して、
「第一、思うてもご覧じませ、源家の残党なら、何でてまえ如き取るにも足らぬ人間をつかまえて、こちらの鳥居わきの大木へなど引っ吊るしましょう。