Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Leggi 源頼朝 (みなもとよりとも) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 306.118 caratteri · 613 schermate

Aozora Bunko

と、そこの有利なことや、源氏にゆかりのあるという点など、異存はなかった。けれど、頼朝の云うのを聞いていると、頼朝は、そこに拠ることの上策であることのみ極めこんでいて、ここからそこまで進軍してゆく事のいかに至難な業か――可能か不可能かも、まるで考慮していないように見うけられた。

実際、頼朝は考えていなかった。この際、考えてなどいたら一歩も進む地はないからである。彼はただ、良い! と信じ、行こう! と思い立った方へ指さした。――そして、

「来る者は、われに従って来いっ」

と、他を云わず、三百余の兵の真っ先に立った。――鎌倉へ、鎌倉へ。道を更えて、海沿いに出て進んだ。

隅田川

一

そのまま頼朝の人数が、下総の国府までかかると、千葉介常胤は、胤正、胤成、胤道、胤頼などの子息たちを初め、一族郎党三百余を従えて、迎えに出ていた。

「手みやげのしるしに」

と、常胤は、頼朝との見参に、一名の捕虜を曳かせて来た。

「これは、何者か」

頼朝が、訊ねると、

「千田判官代親政と申し、当国千田庄の領家でござる。平忠盛が聟にもあたれば、お行先を遮るは必定と、こちらから機先を制して襲せかけ、その折、孫の小太郎成胤が、生捕りました者でござる」