Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Leggi 源頼朝 (みなもとよりとも) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 306.118 caratteri · 613 schermate

Aozora Bunko

という奇異な麻痺であった。

どんな事が起っても驚かないのである。

たとえば。

ひどい旱魃がつづいて、諸国窮民にみち、道にあわれな屍臭が漂い、都下の穀物は暴騰し、巷の顔は干からび、御所の穀倉すら貢物なく、人々はどうなるかと嘆息している――と聞いても彼等は驚いた顔もしない。

困る者は困るばかりに追いこまれてゆき、富有な者は、平家一門の風をまねて、世をも人をも恐れない贅沢ばかりして顧みないと聞いても――彼等はべつに驚かない。

日常、事々に、驚くことを忘れ果てた人々は、この春、源三位頼政が、あんな現実的に、血をもって、世の苦悩を示しても、なお、そう驚きはしなかった。

(それみろ、すぐ片づいてしまったではないか)

と、むしろ騒動の後のいろいろな話題を興がって、しばらくは退屈をなぐさめられたくらいな顔していた。

あらゆる角度から観て、世の中の大きな意志は、少しずつ方向を更えている。それは、巷に歌われる童歌にも、力のない百姓の顔いろにも、何か倦み飽いた顔している市人の眼にも、明らかに、現れつつある事だったが、そんな大勢などには、当然、驚くわけもない。

華美に驚かず、美食に驚かず、果ては、あらゆる自分等の生活のまわりにさえ、良き驚きを失っている神経は、とうとうこの月、木曾義仲が挙兵の報を北方から聞いても、頼朝が西上の急