Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Leggi 源頼朝 (みなもとよりとも) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 306.118 caratteri · 613 schermate

Aozora Bunko

「御曹子、近日のうちに、きっと、あなたのお身の上にも、大きな使命が下りますぞ。……こう申せば、もうお分りでしょう」

「……では、鎌倉へのご用は」

「私事の用向きではありません。……院のお使いとして、それも極く密かに」

と、いよいよ声を落して、

「人になおもらしあるな。実は鎌倉殿へ、御院宣をお伝え申すために下る途中なのです。義仲の暴状は、もはや一日も捨ておかれないまでになっている」

「そうですか」

静かな面でうなずいた。――が義経のそれには、ほの明るい血がさし上っていた。

「貢ぎのお使いにお上りですか」

「そうです」

「ご入洛は待たれたがよい。危険です。――それに、それがしが鎌倉殿へ着く日もまもない」

「…………」

義経の眼は、何か、迷っているように見られた。

「いっそ、それがしと共に、一応鎌倉へお引返しあっては如何ですな」

「そうはなりませぬ」

「――さもなくば、早々、海道の源氏に、用意を命じ、お手勢とあわせて、京へ迫るお支度をひそかに進めておかれるもよい」

「いえ、何事も、兄のいいつけが下らぬうちは出来ません。……やはり貢ぎの荷駄を曳いて、京都へ参るといたしましょう」