Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Leggi 源頼朝 (みなもとよりとも) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 306.118 caratteri · 613 schermate

Aozora Bunko

世にいう「腰越状」――あの言々句々、心血にそめた一書を、兄の吏大江広元に託して、悄然、京へ引っ返した。

その後――

吉野の雪霏々、奥州の秋啾々、巷にも、義経詮議の声の喧しく聞えてきた頃、誰やら、義朝の廟、南御堂の壁へ、こんな落書をしたものがある。

七歩隔千万里

と、題して、

豆ヲ煮ルニ豆ノ箕ヲ燃ク

豆ハ釜中ニアツテ泣ク

本是レ同根ヨリ生ズ

相煮ル何ゾ太ダ急ナル

有名な魏の曹植の「七歩詩」である。山僧の業でもあろうか、書体にも写経風があった。が、壁の墨痕もいつか春秋の雨や風にうすれてゆく。

幕府鎌倉。

それも遂に、長くなかった。この時代、ひとり頼朝のみではないが、自己の手脚の主体を知りながら、同根億生の主体たる国土には深く思い至らなかった憾みがある。

作者はいつも、覇者頼朝に、その一点を惜しみ、人間頼朝に、「豆の詩」を思うて傷む。