Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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てりはきょうげん

照葉狂言

泉 鏡花

Leggi 照葉狂言 (てりはきょうげん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 49.730 caratteri · 100 schermate

Aozora Bunko

四

と太く気色ばみ言い開きし。声高なりしを怪みけむ。小稲、小幾、重子など、狂言囃子の女ども、楽屋口より出で来りて、はらりと舞台に立ちならべる、大方あかり消したれば、手に手に白と赤との小提灯、「て」「り」「は」と書けるを提げたり。

四

舞台なりし装束を脱替えたるあり、まだなるあり、烏帽子直垂着けたるもの、太郎冠者あり、大名あり、長上下を着たるもの、髪結いたるあり、垂れたるあり、十八九を頭にて七歳ばかりのしのぶまで、七八人ぞ立ならべる。

「どうしたの、どうしたの。」

と赤き小提灯さしかざし、浮足してソト近寄りたる。国麿の傍に、しのぶの何心なく来かかりしが、

「あれ。」

恐しき顔して睨めつけながら、鼻の前にフフと笑いて、

「何か言ってらい、おたふくめ。」

と言棄てに身を返すとて、国麿は太き声して、

「貢!」

「牛若だねえ。」

とて小親、両袖をもてわが背蔽いぬ。

「覚えておれ、鳥居前は安宅の関だ。」

と肩を揺りて嘲笑える、渠は少しく背屈みながら、紅の襯衣の袖二ツ、むらさきの帯に突挿しつつ、腰を振りてのさりと去りぬ。

「済まなかったね、みつぎさん、お前さん、貢さんて言うの?」