Classici giapponesi con furigana
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てりはきょうげん
照葉狂言
泉 鏡花
Leggi 照葉狂言 (てりはきょうげん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 49.730 caratteri · 100 schermate
二
そして貢さんのお見えなさらない時に、焼火箸を押着けて、ひどい目に逢わせてやるよ。」
「厭だ。」
「それじゃ、まあお坐んなさい。そしてまた手鞠歌を唄ってお聞かせな。あの後が覚えたいからさ。何というんだっけね。……二両で帯を買うて、三両で絎けて、二両で帯を買うて、それから、三両で絎けて、そうしてどうするの、三両で絎けて……」
「今年はじめて花見に出たら、寺の和尚に抱き留められて。」
とわれは節つけて唄い出しぬ。
婦人は耳を澄して聞く。
「寺の和尚に抱き留められて、止しゃれ、放しゃれ、帯切らしゃるな。」
「おや、お上手だ。」と障子の外より誰やらむ呼ぶ者ありけり。
二
「誰?」と言いかけて走り出で、障子の隙間より戸外を見しが、彼は早や町の彼方に行く、その後姿は、隣なる広岡の家の下婢なりき。
「貢さんが、お上手だもんだから。立って聞いてたの。それはね、唄も節もまるで私たちの知ッてるのと違うんだもの。もっと聞かして下さい、後でまた昨日の続きのお話をして上げますから。」
この婦人、昔話の上手にて、稚きものにもよく分るよう、可哀なる、おかしき物語して聞かす。いつもおもしろき節にて止めては、明くる日その続きをと思うに、まずわれに鞠歌を唄わしむるなり。