Classici giapponesi con furigana
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てりはきょうげん
照葉狂言
泉 鏡花
Leggi 照葉狂言 (てりはきょうげん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 49.730 caratteri · 100 schermate
私ばかり寂しいの、一所に遊びたいんだけれど、お寝、お寝って言うもの。」
小親はまた歩行きかけつつ、
「それはね、貢さんが睡がるせいでしょう。」
「そうじゃあなくッて、私床ン中に入ってからね、母様が居なくッて寂しくッて寝られないんだ。伯母さんも、染ちゃんも、余所の人も皆おもしろそうだよ。賑かなの。私一人寂しいんだ。」
「そうかい。」
「鼠が出て騒ぐよ。がたがたッて、……恐いよ。」
「まあ。」
「恐かったよ、それでね、私、貰っといたお菓子だの、お煎餅だの、ソッと袂ン中へしまッとくの、そしてね、紙の上へ乗せて枕頭へ置いとくの。そして鼠にね、お前、私を苛めるんじゃアありません。お菓子を遣るからね、おとなしくして食べるんだッて、そう云ったよ。」
「利口だねえ。」
「そうするとね、床ン中で聞いて、ソッと考えているとね、コトコトッてっちゃ喰べるよ。そうしてちっとも恐くなくなったの。毎晩やるんだ。いつでも来ちゃあ食べて行くよ。もう恐くはなくッて、可愛らしいよ。寝るとね、鼠が来ないか来ないかと思って目を塞いじゃあ待ってるの。そうすると寝てしまうの。目を覚すとね、皆食べて行ってあったよ。