Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 230.599 caratteri · 458 schermate
そんなにせっついた気持だったところへかえってみれば待っていたものがあるし、おなかは力がぬけているしで、月曜おめにかかったら、笑える唇の隅が妙な工合にぴくついて。可笑しいわねえ、おなかがフワフワになるとああいう風になるものなのかしら。あなたも気がおつきになっているのがわかりました。
一昨日は、あの手紙の束もってかえり、夕飯後すっかり整理してみました。一どきにしたいことが三つもあって、あの晩は弱ったわ。明月でしたろう? 二階とてもいい月見が出来ました。その月も眺めたいし、手紙も書きたかったし、整理もしたかったし。丁度お愛さんが一ヵ月のくくりで五十四円六十銭也をもって会へかえって留守で、たった一人でしんとしているし、どれをしようと迷った末、遂に最も実際的な整理をすることにきめました。一九四〇年は前半までありました。上落合からのはたった二通なのね。第一信第二信はなくて第三信がそもそもの初りですね。十二月二十日以後で、あの上落合の家には五月初めまでしかいなかったのですが、たった二通しかなかったのねえ。その五月からは殆ど一ヵ年以上へだたりがあって。二通の手紙は可哀そうな気がいたしました。