Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 230.599 caratteri · 458 schermate
四月十九日
だそうですが。いろんなことがあります。
ああ、お久さんが女の子をもちました。ばらさんというのは男の子よ、お恭ちゃんが桃色の布、水色の布でおくりものを縫いかけて居ります。そういえば、シーツおいりになるのでしょう? 何とかいい丈夫なのがあればいいのにね。キャラコ忽ち?
では又明日に。暖かかったり寒かったりだから呉々お大切に。きょうはありがとうね、おっしゃったようにしたら口の中でとけるようでした、美味しく、美味しく。
四月十九日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
四月十九日 第二十信
こんにちは。ああきょうは何とのんびりでしょう。花を自分で久しぶりに買いに出て、何となく柔かな春の花が机の上にふさふさとしていて。クロッカースというのは何にも大した花ではないし、やすい花ですが、こうして様々の濃淡であるのは美しいわ。そちらのヒヤシンスよく匂いましたろうか。
きのうはね、あれから家へかえったら、仕事手つだってくれている娘さん来ていて、夕方お恭は留守になるし(金、稽古)私は云わば足かけ三年ぶりの仕事終ったのだし、実にのーのーしたくて、六時ごろ出かけて、日比谷の新緑見物いたしました。