Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 230.599 caratteri · 458 schermate

Aozora Bunko

極めて現実的に、そして歴史というものをすこし先の方から今日へと見てみると、私の存在というものは、こうやって一つの生活を保ってゆくために、どんな苦心をしたかということにかかっているのではないのですものね。どんなに辛苦したにしろ、云ってみればそれはそれだけのことだわ。その辛苦の上に何を成したかがつまるところ存在を語るので、予備的な条件のためにもし全力がつくされてしまうほどであるならそれは熟考をしなければならないというわけでしょう。

あなたが条件がかわって来ていることをおっしゃるのもこの点なのでしょうと思います。私はそれをあっちの道、こっちの道から、自分はどういう風に仕事をしどんな仕事をするべきかと考えて見て、その仕事をするための生活はどんな方法で支えられるかということを謂わば一日は二十四時間で人間のエネルギーはどの位かと考えて、そして、そこで幾とおりの事が出来るものかと考えて見て、一番大切なことを守らなければ意味ないとよくわかったのです。書けないということは、書けないのではないのですからね。育たなければならないわ。そういう育つべきこととして考えて、あっちのいやなこともこれ迄とちがった気持でやってゆけそうになって来たのです。