Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
たまものまえ
玉藻の前
岡本 綺堂
Leggi 玉藻の前 (たまものまえ) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 130.703 caratteri · 261 schermate
うかと美しい女子など引き合わせたら、また何を言わりょうやら。しかしほかならぬお身の頼みじゃ。ちっとぐらい叱られても苦しゅうござらぬ。なんどきなりとも案内して、叔父の阿闍梨に逢わせ申そうよ」と、彼は事もなげに受け合った。
「八歳の龍女が当下に成仏したことは提婆品にも説かれてあります。いかに罪業のふかい女子の身とて、尊い阿闍梨の教化を受けましたら、現世はともあれ、せめて来世は心安かろうにと、唯そればかりを念じておりまする」と、玉藻の声はすこしく陰った。
いたましく打ちしおれたような玉藻のすがたが、兼輔の眼には更に一段のあでやかさを加えたようにも見られた。彼が好んで口ずさむ白楽天の長恨歌の「梨花一枝春帯雨」というのは、まさしくこの趣であろうとも思われた。彼は慰めるように又言った。
「はて、われらの約束にいつわりはござらぬ。あすでもあさってでも、かならず一緒に連れ立って参る。文のたよりさえ遣されたら、なんどきでもすぐに誘いにまいる。叔父が頑固になんと言おうとも、われらがきっとその前に連れ出して引き合わしてみしょう」
頼もしそうな誓いを聞いて、玉藻は嬉しそうにうなずいた。