Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Leggi 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 511.765 caratteri · 1011 schermate
寺には、僧侶が斬りころされ、森には裸体の老幼がいましめられて、飢えと恐怖におののいている。戦国の悲しさには、この暴悪なともがらの暴行に、駈けつけてくる代官所もなく、取りしまる政府もない。
こうして呂宋兵衛たちは、この村を食いつくしたら、次の部落へ、つぎの部落を蹂躪しきったらその次へ、群をなして桑田を枯らす害虫のように渡りあるく下心でいるのだ。それは、この一族ばかりでなかったとみえて、戦国時代のよわい民のあいだには「狼と野武士がいなけりゃ山家は極楽」と、いう諺さえあった。
さて、いっぽうの竹童は、どこへ降りたろう。
降りたところで、ふと見るとそこは、つごうよく、五湖方面から法師野地方へかよう街道のとちゅう。小広い平地があって、竹林のしげった隅に、一軒の茅葺屋根がみえ、裏手をながるる水勢のしぶきのうちに、ゴットン、ゴットン……水車の悠長な諧調がきこえる。
さっきは、呂宋兵衛の遠術になやまされて、クロがだいぶつかれているようすなので、竹童は、水車のかけてある流れによって、鷲にも水を飲ませじぶんも一口すって、さて、一刻もはやく合図の狼煙をあげてしらせたいがと、あっちこっちを見まわした後、クロをそこへ置きすてて、いっさんにうらの小山へ登りだした。