Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Leggi 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 511.765 caratteri · 1011 schermate

Aozora Bunko

ものは目ばかりでみるものではない。心の目をひらけば宇宙の果てまで見えてくるよ。……しかし、おまえはまだ歳も歳じゃ、このりくつは、ちっとむずかしかろう」

「はい、わたしにはよくわかりませぬ」

「よしよし、おまえの目は、もともと生まれつきの眼病ではない。吹針の蚕婆、あれの毒針に目をふかれたためじゃ。わしが一つなおしてやろう」

「えッ、お、お師匠さまッ。ではこの目を見えるようにしてくださいますか」

「ウム! 竹童。まずその太刀を鞘におさめて、わしの腕にしっかりとつかまっているがよい」

いわれるまま竹童は、地べたをさぐって般若丸をひろい、果心居士の右腕にからみつくと、居士は藁でも持つようにフワリと竹童のからだを小脇にかかえ、やがて、八神殿の裏宮から境内をぬけ、森々たる木立のおくへ、疾風のように駈けこんでいった。

竹童はおよぐように引っかかえられていた。

さっさつと――風があたる。

バラバラと雨のごとき夜露がぶつかる。

居士は愛弟子竹童をかかえて、いったいどこへつれていく気か? やがて森林をぬけて、紫野のはて、舟岡山の道を一さんにのぼりだした。

ゴウ――ッという水のおと。