Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Leggi 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 511.765 caratteri · 1011 schermate

Aozora Bunko

「わかるか、きさまに」

「このふもとを、十町ばかり歩いてみれば、きっとさがしあててごらんにいれます」

「こりゃ天祐だ! そちにその間道がわかるとならば、ぜひとも一つたずねてくれ」

「よろしゅうございます。では、しばらくそこで一服吸ってお待ちください。そして、わかりましたところから松明を空へ投げるといたしましょう。――これよ、蛾次!」

「ヘイ」

「おまえ、あちらの方の持っている松明をお借りして、わたしのあとからついておいで」

「親方ア」

「なんだ」

「早く甲府へゆきましょうヨ」

「待て待て、せっかく、ご一同のお困りだ、ひと働きしてあげよう」

「だっても……」

「なにが、だってもじゃ」

「おらア、もうお腹がペコペコなんだもの」

「たわけめ! なにをいうか」

むこうで人足たちが、焼するめと焼米を頬ばっているのを見て伊部熊蔵、それが欲しい謎だろうとさっして、

「オイ、だれか、この鼻ッたらしに、なにか食い物をやってくれ」

といった。

蛾次郎はニヤニヤとなるのをかくしながら、

「親方、ここが小太郎山とはおどろきましたネ」

と思いだしたように小手をかざした。

緋おどし谷の少女たち

一

扇縄の水の手――山城の貯水池をさして、そう呼ぶのである。