Classici giapponesi con furigana
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Leggi 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 511.765 caratteri · 1011 schermate
と、水瓜ばたけへ泥棒がはいったように、口をひんまげて考えこんだ。
ひとり探す子・ふたりの子
一
この摂津の要害へ金城鉄壁をきずかれたのは、たしかに家康のほうにとってありがたくない目の上のこぶにはちがいない。
しかし、その家康が、いつこの大坂城の縄取りをぬすんだというのか、福島市松には主君のいうことがさっぱり解せないふうで、へんな顔をしてきいていた。
「わからないと申すか、はてさて、魯鈍な頭よな」
と、秀吉は、説明してやった。
「武州御岳の兵法大講会についてわざわざ鄭重に使いをよこしたのは、すこし妙なと考えていたが、あれはの市松、やっぱり家康めの策であった」
「ほう、ではかれの策略なので」
「というほどのことでもないが、まア用達しのついでだな、転んでもただは起きないのが、あの男のもちまえ、きのうの使者三名のうちに、ひとり隠密の達者なやつをまぜてよこした」
「伊賀者を使者の人数にまぜてよこすは非礼千万、どうしてそれがおわかりになりましたか」
「昨夜作事門をのり越えて、本丸、二ノ丸のようすをうかがっていたやつがある。しかし、この方にもすきがなかったので、じゅうぶん図面をうつしとることもできず、風のごとく逃げうせたから、定めし遠州の使者も宿所をはらって、けさは早朝に帰国したのであろう」