Classici giapponesi con furigana
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くろだじょすい
黒田如水
吉川 英治
Leggi 黒田如水 (くろだじょすい) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 163.639 caratteri · 325 schermate
彼等は丘の西方から柵を破って搦手へ駆け上った。どこにも遮る敵を見ない。ただいちめん吹き落ちて来る火の粉と煙だけだった。
いちど空壕の底へ降りて、そこから城壁へ攀じのぼるのだった。これは当然、むずかしい離れ業を要するものであるし、もし城壁の上から内部の武者が抵抗して来るなら、所詮、難なくは取りつけないはずであるが、その防禦もないのみか、
(ここから上がって来い)
といわぬばかり、二ヵ所ほどから太い綱が下がっている。もちろん伊丹亘か加藤八弥太かの城内にある同情者の所為にちがいはない。
十名はふた手に分れてわらわらと争い登った。新七もあとから登った。そしていったん城壁の内部へ躍り越えると、もう十名はひとつにかたまっていられなかった。熱風火塵は横ざまに吹き暴れているし、いたるところに敵味方のけじめもつかぬ血戦が繰り展げられていた。そして何より猛威を示しているものは、今や櫓の三重あたりまで燃えのぼっている大きな炎であった。西の丸あたりも北曲輪にも炎は見え、附近の木々までばちばちと火の音をはぜて真っ赤な棒と化しかけている。
「武器庫の獄は何処か」
「官兵衛様のお身はいずこに」