Classici giapponesi con furigana
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くろだじょすい
黒田如水
吉川 英治
Leggi 黒田如水 (くろだじょすい) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 163.639 caratteri · 325 schermate
いや町屋ばかりでなく浜の漁村にもいた。
元より船手だの水軍などと称せるような組織はないが、「浜の衆」の一手は、夜に入ると、無数の漁船を放って、沖に纜を繋ぎあっていた毛利船に近づき、火を放ってこれを焼打ちした。
船にはほんの水夫と兵糧の者ぐらいしか留守していなかったので、ここの戦場は、黒田の「浜の衆」に完全に蹂躙されてしまい、幾艘かは焼け沈み、残る船は、あわてふためいて、沖遠く逃げてしまったのである。
海上の火が、陸の浦兵部丞の戦意を、極度に沮喪させたことはいうまでもない。潰走はこの刹那から始まった。四分五裂となった浦勢は、やむなく三木城へ通ずる街道の方面へ逃げ争ったが、そのときには、御着の城を発した黒田官兵衛自身と、その腹心の輩が、精兵を選んで、随所に兵を伏せていたので、道といわず、畑といわず、森といわず、いたるところで敗敵を捕捉しほとんどこれを殲滅してしまった。
「……片づいた」
と、宗円と官兵衛の父子が、ほっと大息をつきながら、万感の裡に、無事な顔を見あわせたのは、その夜も明けた朝方だった。
「まず、一時の危機は脱しました。……が、次には敵ももっと腰を入れて来るでしょう。