Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おれはにじゅうめんそうだ

おれは二十面相だ/妖星人R

江戸川 乱歩

Leggi おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 194.415 caratteri · 391 schermate

Aozora Bunko

「あっ、いたいっ。」

その手のさきが、ぶっつかったのです。空気の中に、なにかかたいものがあったのです。

井上一郎君はびっくりして、身をよけました。大きいほうの少年の手は井上君の肩にあたったのでした。少年は、へんな顔をして、そのへんをキョロキョロと、見まわしています。井上君の姿が、すこしも見えないらしいのです。

「おおい、みんなここへきてごらん。空気の中になんだか、かたいものがあるんだよ。」

五―六人の少年が、あつまってきました。井上君は、またぶっつかってはいけないとおもって、二メートルほど、横に身をよけましたが、少年たちは、井上君のほうを見ようともしません。

「どうしたの?」

さっきの大きい少年を、とりかこんで、みんながたずねます。

「ここだよ。ぼくが、手をふりまわしたら、なにかにぶっつかったんだよ。かたいものだ。しかし、なんにもありやしない。空気ばかりだよ。」

「このへんかい。」

二―三人の少年が、そういって、両手をグルグル、ふりまわしました。井上君はそれを見ると、おどろいて、いっそう遠くへ身をよけましたので、こんどは、なにもぶっつかるものはありません。