Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きゅうこんさんじゅうし

求婚三銃士

佐々木 邦

Leggi 求婚三銃士 (きゅうこんさんじゅうし) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.326 caratteri · 330 schermate

Aozora Bunko

と安達君は俸給日を待っている。

「よし/\。まだ和蘭陀人払いってのがあるけれど、君は知っているかい?」

「知らない」

「割勘のことだよ。保険には関係ない」

「ふうむ」

「蘇格蘭人払いってのは?」

「知らない」

「これは吝嗇でナカ/\払わないことさ。愛蘭人払いってのは……」

「種々の払いがあるんだね?」

「此奴は更に性が悪い。喧嘩をして勘定を踏んでしまうことだ」

「僕も、その愛蘭人払いにしたいくらいだよ。初めて取る月給が大部分飛んでしまうんだから」

「まあ/\、辛抱してくれ」

「仕方がない」

「月給で思いついたが、サラリー・マン払いってのを知っているか?」

「それは月賦のことだろう」

「当った。もう何かないかな? 玄関払い。これは僕達保険屋の常食だ。厄介払い。段々悪いところへ帰着する」

「村上さん、後が閊えていますから、もうソロ/\失礼致しましょう」

と保険医が注意した。

「出掛けましょう」

「吉川君のところかい?」

と安達君が訊いた。

「うむ」

「幾らだい?」

「二千円と言っているけれど、五千円にして貰う」

「奴は五千円でも六千円でも平気だ。僕と違って、家から出して貰うんだから」

「しかし頑張るんだ。