Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きゅうこんさんじゅうし

求婚三銃士

佐々木 邦

Leggi 求婚三銃士 (きゅうこんさんじゅうし) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.326 caratteri · 330 schermate

Aozora Bunko

あれから又行ったんだけれど」

「一つ策を授けてやろうか?」

「宜しく頼む」

「君は嘘がつけるか?」

「嘘は名人の積りだ」

と村上君は如何にも自信があるようだった。しかし、安達君は咄嗟の間に合わない。少時考え込んだ後、

「行ったら直ぐ言うんだ。『安達はひどい奴だよ。昨日になって電話でことわって来た。此方はもう手筈を定めてあるから、否応言わせない積りで今寄ったら、居留守を食わせやがった』とね。僕に会ったと思わせちゃいけない」

「よし/\。それから?」

「それから少時置いて、思い出したように『君、そこに橋本尚信って家があるね』と言うんだ。すると奴、『君、知っているのかい?』と訊くに定っている。『知らないけれど、あれは海軍の閣下だろう?』『うむ。知っているじゃないか?』『閣下自身は知らないけれど、閣下の弟が僕の方の重役だ。実は僕はその口添えで会社へ入れて貰ったんだ。親分だから始終出入りをしている。面白い人だぜ』とやる」

「それから?」

「もうそれで利く。後は余り言わない方が宜い」

「何ういう次第だい?」

「さあ。吉川君は年来近所同志だから、家同志交際している。それだものだから、吉川君は閣下を尊敬している。