Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

Leggi 江戸三国志 (えどさんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 577.271 caratteri · 1141 schermate

Aozora Bunko

お前の親分は今どこに居る?

その後夜光の短刀について仲間で何か手懸りを得てはいないか?

馬春堂の所在を知らないか?

道中師の伊兵衛は今どうしているか噂でも聞いていないか?

出目洞白の仮面は?

相良金吾は?

お粂という女は?

何か変ったことはないか何か――と、矢つぎ早にこんな事を万太郎が質問しだすと、それに向ってお人よしの率八は、いちいち神妙に首を振って、

「知りません。へい、知りませんです。へい、嘘は決して申しません」

張合いのないこと一通りでなく、憎めないことおびただしい。

これはいけない、暖簾に脛押しと思いましたが、わざと苦笑をかくして、

「何をきいても知らぬ存ぜぬで、こやつめ、さては白ばッくれておるのじゃな」

ホンの形ばかりに、柄頭へ指をふれて見せると、

「あっ――」と、手ばかり振って、逃げ腰も立て得ない可笑さにまた苦笑して、

「申せ!」

「で、でも。まッたく知らない事が多いんで……何しろ今年の正月早々、忍川の袋地で捕手にかかッたきり、娑婆の風に吹かれたのは、今日が久しぶりなんで」

「しかし、ああして仲間とも会っておる以上、種々その後の話も聞いたに違いない」