Classici giapponesi con furigana
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Leggi 江戸三国志 (えどさんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 577.271 caratteri · 1141 schermate
「は、は、は、は。飛んだものに出世したな」
と、金右衛門もくすぐッたそうな笑い方をする。
それから、四、五日経ちました。
今日は秦野屋九兵衛、生真面目な顔を作って、帳場格子の中でパチパチとそろばんの音をさせている。
店の隅では、たばこの葉を鉋台にかけている者があるし、秤にかけて五十斤箱に詰めて、江戸へ出す荷ごしらえをしている者もある。
ところへ。
渋色の巻頭巾に、箱形の胴乱を肩へ掛けた男が、
「ごめんなさい」
と、秦野屋の暖簾をくぐッて、店先の上がりがまちに腰をおろし、
「いいお日和がつづくじゃございませんか、こんなあんばいでは、今年は雨なしの空梅雨かも知れません」
たれにいうでもなく世辞を撒いて、ジロジロと奥の方や店の棚をながめ廻している。
男が、首からはずした胴乱を見ると、箱の左右に「諸国銘葉」とし。前には「目ざまし」とだけ記して、その下の草という字のかわりには、たばこの葉が一枚朱漆で書いてあります。
で――店の者には、小口の仕入れに来た、たばこ行商人と分っておりましたが、べつにお世辞の相槌も打たず、九兵衛も手代も膠もなく黙っておりますと、男は、