Classici giapponesi con furigana
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Leggi 江戸三国志 (えどさんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 577.271 caratteri · 1141 schermate
で、まったく、この空気がうごくことは絶望です。
どうなる事か、精と根気にまかせて、暫くはその成行きを傍観しているよりほかに、連れの先生金右衛門にも、まったく、咄嗟にいい智慧もうかばない。
そのうちに、眉毛もうごかさずにらみくらしていた日本左衛門が、擽られたように、突然、大口を開いて、
「わははははははは」
と、哄笑しました。
どッかりと足元の岩に腰をおろすや、手にしていた煙管をさし向けて、
「おい若造!」と金吾にいうのです――
「まアそこに腰を下ろしねえ。変なところで会ったものだが、生憎と、この辺りには御挨拶を受けに行く橋も見当らない。少しばかり、沓の上から痒いところを掻く気もするが、千鳥ヶ浜の時から一別以来、まんざら素気なく別れたものでもなかろう、何か変った世間話でも聞かしてくれねえか」
あたかも辺りにある岸々たる岩のごとく、金吾を青二才あつかいに睥睨している口吻です。
むかッとしましたが、相良金吾にも、手を下してゆく方法はない。
逸早く、冷然と平静に回って見せた相手の前で、及びもない歯ぎしりをいつまでかんでいるのは、一層かれの侮辱をまねくところであるくらいなことは、金吾としても気づいています。