Classici giapponesi con furigana
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Leggi 江戸三国志 (えどさんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 577.271 caratteri · 1141 schermate
そのときくわしい話をします。……鼻寺ですよ。……鼻。鼻。……いいえ、顔の鼻」
と、思わず自分の鼻をおさえて、九兵衛はひとりでおかしがりました。
しかし、もし笑い声がきこえて、戯れと思われては大変と、なおもよく念を押してから、
「金吾様、まちがいなくお出かけ下さいよ。ただし、人目にふれるといけませんから、例の白い行者ごしらえはやめてください。そして、鼻寺の山門から、ズッと離れたところで待っていておくんなさい」
「おう、心得た」
「これで安心した。あとはあしたの仕事、夜が白むまで、おやじもここで一寝入りいたします」
「そこで?」
「自慢にはなりませんが、何処でも寝られる修行がついておりますから」
「では、拙者もここの明りを消そうか」
「どうかそう願いたいもんで」
「九兵衛。よろしいぞ、やすむがいい」
「へい。おやすみ……」
やけのやん八
お粂は朝酒に酔っていました。
その朝酒も、目元を上気させて口三味線でも出るような調子ならば結構ですが、今朝のはすこし酔い方がわるい。
「なんだって、災難は災難としても小屋だけは勤めてくれなければ困る? ふウン、そりゃ他人の災難だから、そちら様は痛くも痒くもないだろうけれど、芸人が気が腐ったひには慾にも得にも舞台には立てませんよ。