Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

Leggi 江戸三国志 (えどさんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 577.271 caratteri · 1141 schermate

Aozora Bunko

「親分、あいつは、伊兵衛があのドサクサまぎれに、さらッて逃げたんでございます」

べつな乾分が横から告げます。

なるほど。

それには日本左衛門にも、頷ずかれる節がある。真土の上の黒髪堂で、突然、かれが斬りつけてきた抜きうちは諸手をかけてきたのであって――今思えばあの時面箱を持っていた様子はなかった。

「まア、そりゃ、どうでもいいが……」

深くは詮索せずに、先の疑問。

「で、それから、馬春堂が何か話したのか」

「そうです、伊兵衛さんの口ぶりじゃ、その面箱をポンと開けると、面の裏から、奇妙な、えたいの分らねえ、反古を綴ったものが出て来たんで、その鑑定をして貰いてえというので、裏に住んでいる馬春堂を呼んで来たんでございます。そこで馬春堂が、ズウと読みながら、こりゃあ大変だ、途方もねえことが書いてある、ウウム、と唸りながらそいつを伊兵衛さんに解釈して聞かせます。あっしも、隣の部屋でツイお相伴をして聞いちまいましたが……」

どうもお人好しだけに、複雑な話になると廻りくどい。

つまり。

率八の話を綜合してみると、それは尾州家の若殿徳川万太郎が秘持していた「御刑罪ばてれん口書」