Classici giapponesi con furigana
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Leggi 江戸三国志 (えどさんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 577.271 caratteri · 1141 schermate
ヨハンは、建築を教え、水の力の利用を教え、歯車の組織をさずけ、附近の樹木によって製産する小工芸を与えました。
こうして、まず凶暴な切支丹族の掠奪性を撓めようとしましたが、もうひとつの剽悍性は、しばらく、ヨハンのために利用することがあるので、ある程度までは、その野性、獣性の萎縮しないようにも心がけておるようです。
ガラン――と今聖壇のそばの銅鈴が鳴ったので、ヨハンが一つの扉へ指をさしますと、切支丹族の男のひとりが、
「誰だ?」
と、そこへ寄って念を押す。
何か、声が聞こえます。うなずいて扉をあけると、ひとかたまりの人間が、ヨハンの方へゾロゾロと歩いてくる。
皆、すこしきれいになっていますが、昼間、お蝶や雲霧を盆地へ誘って来た漆掻きの人々です。
「ヨハン様、首尾よく、何もかも済みました」
「御苦労さま」
ヨハンは深いひげのなかに笑い皺をよせて、
「お蝶さんを、傷つけないように、ここまで連れてくるのはなかなか骨折りだったろうと思います」
「お察しのとおりですよ。あの方に怪我をさせたくないばかりに、信玄の隠し湯からこっちへ来るまで、ずいぶん気の永い網を張っていました。