Classici giapponesi con furigana
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Leggi 江戸三国志 (えどさんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 577.271 caratteri · 1141 schermate
「もう明日、明後日、ふた晩寝るとお正月だな。初春には何か買ってやろうか」
「ええ、買って頂戴」
「何がいい、櫛かかんざしか?」
「繻珍の帯にお召の着物、玳瑁の櫛にギヤマンのかんざし、さんごの帯留に鹿の子の帯揚、そして蒔絵の下駄を穿かせて、塗りのお駕に男芸者をたくさん付けて、堺町の勘三郎芝居へ連れて行って頂戴」
「とんでもない望みをする娘だぞ、そんな真似をしたひには、吉原の太夫をひとり身受けする程かかってしまう」
「だって、お爺さんは、金持でしょう」
「お爺さんなんて、色消しなことを言うものではない、旦那とお言いよ、旦那とね」
「だって、何も買って貰いもしないのに」
「おれは、お角に二両渡しているよ。舟まんじゅうといえば、たいがい、安いところが二百五十文、高いところで一歩どまり、二両なんていう大枚を投げ出す旦那様は鉦太鼓でさがしたってあるもんか」
「じゃ、私の体は、二両なの」
「松の位の太夫と同じ値だよ」
「知らないわ、そんなこと」
「何しろゆっくり遊んで行こう」
「沢山遊んでおいでなさいね」
「お前はなかなか愛嬌のいい娘だ。お角は初めてだと言ったが、そうじゃあるまい、何処か岡場所に居たこともあるんだろう」